熊野大社秋まつり

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大嘗を聞こしめ給ひ皇孫は
瑞穂の国を知らしめしたり
大嘗(おおにえ)と申しますのは、大嘗祭に陛下がお召し上がりになるお米のことでございます。
その次に「皇孫」とありますが、それは「すめみま」とお読み申し上げます。陛下の呼び方は大君とか天皇とかいろいろありますが、皇孫と申しますのは、天照大神様からずっと歴代受け継いで来られたことを強調するときに、この「すめみま」という言い方をいたします。
「瑞穂の国」は、ここがまさに瑞穂の国でございます。
「知る」というのは難しい意味合いを持ってきますが、例えば「統治する」とか「治める」とかとはちがいます。どういうことでしょうかね、私、女房怖くてしょうがないんですけれども、女房を支配するには女房を知り尽くせばいいんですね。お分かりになるでしょうか。こうすればこう反発する、こうやれば喜ぶだろうということを知れば、女房は私の思い通りでございます。「知る」というのはそういう感覚であると思っていただけばいいと思います。
「瑞穂の国を知る」ということは、瑞穂の国を十分に承知していただいて、そして立派に国の中心においでになっていただくというのが「知る」ということでございます。そのような陛下になっていただきたいとの思いをこめた歌でございます。
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